【行政書士】資格試験としての“行政書士試験”

みなさん、こんにちは。
エル・エー「行政書士試験講座」担当講師の齊藤です。

数ある資格試験の中で、行政書士試験はちょっと不思議な試験というのが、私の考えです。そこで今回は、行政書士試験を“資格試験”という視点で見つめなおしてみたいと思います。

行政書士、司法書士、弁護士、税理士、中小企業診断士などの国家資格の中で、その資格試験内容と業務内容が直結しないのは、行政書士だけだと断言しても過言ではないと思います。
確かに、司法書士でも弁護士でも、試験勉強で得た知識を実務で活かすには、合格後の研修が必須だと理解できます。そのことについては、一切異論がありません。
しかし行政書士の場合には、実務で使う知識のほんの一部分が資格試験で出題されるだけなのです。
たとえば、自動車や建設業をメイン業務としている“王道”の行政書士にとって、試験勉強で得られる知識の中に業務に直結するものは、ほぼありません。行政書士として開業する前にそのような仕事にたずさわっていたか、合格後にゼロから勉強して自らの業務にしていく必要があるのです。
行政書士は、司法書士や弁護士などのように、研修が必須でもありません。行政書士会が随時行っている研修会があり、出席を希望する方が自由に参加するという仕組みです。
今後私が力を入れていきたい国際業務(入管業務)についても、試験勉強とは何一つリンクしていません(外国人の「人権」については、勉強をしましたが…)。

ここまで読んでいただくと、私がなぜ行政書士試験のプロにならないようにしましょうと力説したのかを、お分かりいただけたのではないでしょうか。
そう、満点を目指す意味がないのです、この試験は。
合格点をクリアーできる努力をすれば、それで十分なのです。基本事項を100%完璧にし、難問は切り捨てるというスタンスで、とにかく“合格”すればよいのです。

試験の得点と開業後の売り上げには、全く相関関係はありません。

Vamos, vamos, everyone! Come on! You can do it!